マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
母親の話によると、星月の母…杉マネも、星月のヤル気低下、プチ鬱に相当参ってるらしい。
リハビリもあんまり身に入ってなくて、行ったり行かなかったりだとか。
恐らく、サッカーを辞めてしまうだろう、という話だ。
やっぱり…。
その事実は、胸が張り裂けてしまいそうなぐらい、痛いしショックだ。
アイツがサッカーを辞めるなんて…。
『瞳真、星月のところに行って、話聞いてあげたら?』と、母親に促されるが。
…俺が行ったって、仕方がないだろ。
俺は…干されたんだ。
見舞いに行ったあの日。
俺達の前では『大丈夫』と、平気そうにしていた星月が。
信頼している先輩の前で、嗚咽、号泣しながら本音を明かしていた。
紗耶香の件で、口を聞かない状態になっていても…それでも、アイツにとって、俺が信頼できる友人の一人だと思ってたのに。
困ったことがあれば、相談してくれると思ってたのに。
でも、そうではなかった。
悲しいのか、悔しいのか。
腹立つのか、情けないのか。
どの感情が正解なのかわからないけど、あれから俺は星月と話すどころか会えない状態でいる。
たぶん、ここで面と向かったとしても、掛けてやる言葉が見つからないと思う。