マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
しかし、彼のことだ。
もう…。
「あ、とみちゃんと瀬高さんにお話があります」
「え?何?」
「わたくし、蓑島悠介は、あなたがたのお友達の杉久保星月の彼氏となりましたので、悪しからず…」
「…は、はぁっ?!」
…言ってしまった!!
いとも簡単に、サラッと!
何でこうも、行動が早いのよ!蓑島くんは!
「…ちょっと!蓑島くん!」
机にカバンを置いてすぐさま、とんでもないことを口走った彼のもとにずかずかと足を進める。
怒りのオーラを発しながら近付いたにも関わらず、彼は能天気に「おはよー!ハニー!」と、私の方へ両手を差し出していた。
…ハニーじゃない!
「ちょっとちょっと蓑島くん!どういうことなのよ!私、まだ…!」
「大丈夫、大丈夫だって!恥ずかしがらなくても俺がたっぷり愛してやるから…」
「あ、あいっ…!」
やだ、この人…!
かなり、話が進んでませんか?
「だ、だから、承諾してないよ!勝手に突っ走らないで!」
「まあまあまあまあ。照れなくてもいいから。で、俺はダーリンなんだから、下の名前で呼んでください」
「だから、まだ!」