マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
《でも気持ちは選手と一緒。それがマネージャーだからね?》
フィールドに立つことはないけど…それでも。
同じ志を持つことが、出来る。
(………)
『…ちょっと瞳真ぁっ!まだ志望校決めてなかったの?!先生から電話来たじゃないのよ!』
帰ってくるなり、母親は口うるさく小言を言い始めそうになっていた。
上着をかけた後に、こっちにまっしぐらにやってくる。
『あ、それ。俺、星天高校にするわ。校内推薦』
『…あ、そう。決まってんの』
『なんだ』と、母親はあっさり引き下がってキッチンへ消えて行った。
俺はソファーに寝転がったまま、引き続きゲームをする。
…決めた。
俺は、星天高校に入る。
で、星月のいるサッカー部に入る。
…これは、神様が与えたワンチャンスかもしれない。
星月ともう一回、サッカーするチャンス。
星月がもし、マネージャーをやるって言い出さなかったら、決して叶わなかったチャンスだ。
星月は、決して試合に出ることはない。
だからと言って…俺が代わりに試合に出て、アイツのぶんもサッカーする。
アイツのために、てっぺん取る。
…と、いうわけでもない。