マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
しまった。
思わず、話の展開と空気を読まずにぶっ込んでしまった。
不信そうな変な顔されてる。
…でも、どうしても、そこが聞きたくて。
『…それ、杉マネから聞いたの?』
『はい。何でわざわざ星月をサッカー部の見学に連れてったんですか?何でマネージャーを勧めたんですか?』
すると、ブッと笑われる。
『何でそんなにムキになってんだよ。都合悪いのか?』
『全然都合悪くありません。でも、星月がサッカー辞めるって言ってたのに、何で敢えてマネージャーを勧めたんですか』
何で…。
…何で、この人はわかったんだ。
星月がどうしたいのか。
どうするべきなのかを。
『…サッカーを嫌いになって辞めるんじゃなく、自分に自信が無くなって辞めようとしてたんだぞ?あのサッカーバカのことだ。後々後悔するのは目に見えてるだろ。冷静になりきれてない部分もあったし』
『そうですか…』
『それに、ケガなんて一年我慢すりゃまたプレイできる程度なんだ。選手生命が断たれたワケでもない。星月ほどの選手がサッカーから離れるなんてもったいねえじゃねえか』
『………』
『だから、少しでもサッカーから離れないように、関わっていけるようにマネージャーを勧めたんだよ。あの杉マネの娘だからな?きっと向いてる』