マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様


『あと、走れ。90分フルに走れないヤツは使って貰えねえ。うちの高校、結構競争激しいぞ』

『…走る?こんな雪の中をですか』

『近くに屋内競技場無料開放してるだろ。そこで延々と走れ。…あとよ?アピール重要だぞ。何だかんだ意識高い部員ばかりだからな。おまえみたいにヤル気あんのか無いのかわからねえ、無表情なのは損だ。技術的なもんは通用しそうなのに』

『………』



…何か。御指導承ってる感あるんだけど。

気のせいかな。

最後の方、うざい。




『…監督には媚び売った方がいいですか』

『案外セコい事考えるんだな…。あのハゲ監督にはそんなの通用しねえよ。っつーか、おまえに媚び売れんのか。先輩を先輩とも思わず小生意気なおまえに』

『………』

ちっ。

バレてる。



…だけれども、神先輩の言うことは的を得てて、悔しいけど納得させられる。



一刻も早く、レギュラー取るんだ。

取りたいんだよ。



そんなワケで、受験勉強プラス、言われた事を悔しいけど言われた通りにやることにした。



言われた通りに、飯をたくさん食う。

米どんぶり二杯は食えってさ。腹はち切れる。



言われた通りに、たくさん寝る。

っつーか、飯たくさん食ったら毎回寝落ちだ。


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