マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
…で、言われた通りに、たくさん走る。
言われた通りに、休みの日や時間の合間を利用して走りに出掛けた。
どれだけでもいいから、毎日走れってさ。
勉強と平行に、そんな事を繰り返す。
二学期の終業式までには、推薦の校内選考も通って。
三学期の始業式早々面接試験があって、事無くして合格を決める。
星月も一緒に。
星月とは久々に話した。
合格を決めたその日に、少しだけ。
『瞳真、合格…したの?』
『した』
『ひょっとして…サッカー部入るの?』
『入る』
『………』
躊躇ってんのか何か知らねえが。
言葉を詰まらせている。
何だよ。何なんだ。
気まずそうにするな。
『あ、あのっ…』
『何』
『お、お互い、頑張ろっ!』
ようやく、スタートラインに立った。
『ああ』
…後は、死にもの狂いで頑張るだけ。
合格を決めたので、塾は辞めて。
その分の時間、ランニングに充てる。
言われた通り、屋内競技場に通ってただひたすら走る。
卒業式が終わっても、4月に入っても、だいたい毎日走り続けた。
…そして、入学式、入部を迎える。