マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
隣のクラスなので、体育の授業が一緒。
ファーストコンタクトは、その体育の授業中。
アイツが馴れ馴れしく話し掛けてきた。
『…おまえ、随分とイケメンだな?』
体操している最中に、こっちにすり寄って話し掛けてきた。
急に寄ってこられたので、警戒の意味で後退りしてしまう。
うわっ。何だコイツ。
そんな事を言われてもコメントのしようがないので、無視していると、あっちから勝手にベラベラと話し掛けてくる。
『えーと、水口だよな?王子様キター!って、女子がキャーキャー騒いでるぞ?モッテモテだな。モッテモテ』
『………』
『《星天高校の新しい王子様》だってよー?何人に告られた?告られた?』
『………』
入学してからまだ一週間だぞ。
一緒に遊ぼー?はあったけど、いきなり告るとかそんな節操無い女子いるのか。
『…おまえ、髪サラッサラだな?何のシャンプー使ってんの?ノンシリコン?高級?』
『………』
シャンプー、母親のだけど。
こだわり無いし、自分用を買いにわざわざドラッグストア行くのめんどくせー。
…と、言えばいい話なのだけど、警戒プラスめんどくせーので、首を振ったり頷くのみで返す。