マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様


最近、こういう告白がちらほらとある。

同年の女子だけではなく、先輩女子からも。

何なんだ。



しかし、紗耶香を最後に、誰とも付き合ってない。

あの件以来、好きでもない女と付き合うのはやめた。

…また、星月に知られてあんな態度を取られるのは嫌だ。



しかし、冷たい対応もどうか。

そう考えた俺は、告白を断る文句は決めている。



『…悪いけど、今は部活に集中したいから、彼女作らないことにしてる』



あながち嘘でもない。

少しでも早くレギュラー昇格するのに必死になっていることは間違いない。

デカく掲げた決意のために。



『そ、そう…じゃあ、お友達からでも…』

『友達と遊ぶ暇、今は無いから』

『あ…わかった。ごめんねっ…』



その女は早々と、逃げるように去って行った。

結局、冷たい対応になっちまった。ちっ。

やれやれ。



…今は、マジで。

女にうつつを抜かしている場合じゃねえ。



ため息を深くついて、部屋に戻ろうとした。



の、だが…。




『フゥー!水口っつぁん?…やはりイベントになるとあんた必ず告白されるキャラなのねー!フゥー!』



全身から背筋がゾワゾワとした。



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