マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
俺に呼ばれると、慌ててやってくる。
そんなに慌てなくても別にいいんだけど。
『…どうしたの?』
『いつものやつ』
『あ、あぁ…はい。だろうと思って、はい』
すると、星月は手に持っていた小さなバインダーのファイルを渡してくれる。
『どうも』
それを受け取って、中を開く。
…これは、部活の練習メニュー。
マネージャーにだけ配られる、一週間分の練習メニューだった。
『…今日、これまた一年二手に別れるワケ。グループ分けは?』
『テキトーでいいって。…って、わざわざ予め覚えなくても教えるし、私達もちゃんと準備するよ…』
『別に』
入部してからもうそろ2ヶ月だが。
やはり、毎日コロコロ内容と順番が変わる、量の多い練習メニューを覚えられない。
量が多いので、準備にモタつくと時間が圧してしまう。
再び、神先輩に《どう落とし前付けてくれるんですか》とLINEしたところ。
《そうだ。マネージャーが一週間毎のメニュー表持ってるぞ。慣れないうちは見せてもらえ》と助言をよこしたので。
言われた通りに、マネージャーである星月にメニュー表を見せてもらって、予め内容を把握しておくことにした。