マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様



斗弥子から散々蓑島くんの中学時代の話は聞かされてる。

だから、蓑島くんにあの話を持ちかけられた時は絶対あり得ないと思った。



蓑島くん。

横川さんとは付き合ってないとか、幼なじみとか腐れ縁とか、くノ一お庭番とか言ってたけど。



…あの二人は、体の関係がある…らしい。



斗弥子の情報は、そのような話だった。



…いや、私だってわかってるよ。

ミスターコンテストを優勝した、超絶イケメン・蓑島くんにファンがたくさんいても、誰も追いかけ回したり、無理矢理手を出そうとしないのは。

超絶な美少女・横川さんが傍をついて離れないからだという話ぐらい。



「…あの二人の間に星月、あんたが割って入ってごらん!間違いなく事件が起きるんだからね!」

「じ、事件って…」

「それともあんた、悠介の愛人、2号さんになるワケ?!」

「に、2号?!冗談じゃない!」



斗弥子に喰われる勢いで責められる責められる。

さすが勝ち気な女バス部員。迫力あるな…。

でも、斗弥子がぎゃんぎゃん怒るのも無理はない。



「っていうか、水口のことはどうしたの!」

「そ、それは…」



瞳真の名前が出て言葉に詰まる。

まさかまさか。

美優とのキスを目撃してしまい、付き合い始めたらしい。

失恋した。

泣いてたら蓑島くんに見られて、慰めのため、付き合おうとか言われてるとか。



だなんて、とても言えない…。



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