マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
特別で、必死。
それが、本気で好きな証拠?
最初は、俺より三つも年寄りなヤローのただの戯言だと思っていた。
何を偉そうに、なんて。
でも、その意味を理解するのに、時間はそうかからなかった。
…この昼休みの訪問も、目的がメニュー確認と言うけど。
それは口実で。
こうして、星月と話したいから欠かさず来るんだ。
最初は、昔みたいな仲に戻りたくて歩み寄っていく。
昔みたいに、二人で笑い合って、たまに夢を語って…なんて。
『…明日、朝練ないからクロワッサン買ってくかな』
『あ、そう…』
『あんクロ買ってきてやるか?』
『えっ!い、いいよ別に…』
ちっ。遠慮するなんて、何かまだ距離があるな。
昔だったら『ありがとー!買ってきてー!』なんて図々しい部分もあったのに。
太るの気にしてんのか?
キャラじゃねえよ。女らしくしやがって。
女らしく…。
…あぁ、そうだ。
受験期の激太りは、部活に入ったら多少は戻ってきたな。多少は。
前はガリガリの筋肉質で、日焼けで小麦色の肌をしていて、少年みたいだったのに。
今は、痩せても何となくふっくらしたままだ。
肌も白くなっている。
女の子らしく…なった。