マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
二人一緒に、同じものを見る。
話す。感じる。
二人の時間を共有している。
…ただ、それが。
それだけが、嬉しい。
こんなちょっとの立ち話の時間が、俺にとっては一日の最も大切にしている時間で。
非常に尊い。
これがあるから…俺は頑張れる。
その事を自覚した時。
すでにあった恋愛の事実を、素直に認めてしまった。
あぁ、どうかずっとこの時間が続いてほしい。
誰も来んな。
ずっと、二人でいたいんだ。
大事にしてんだよ、この時間。
(好きだから…)
…なのに。
『おつカレーライス!…今日もイケメン王子様だなぁ?水口っつぁん!今日もそこら辺でまた女子が死んでるぜー?!あははは!』
『わっ!…おまえぇぇっ!』
『わわっ!み、蓑島くん!』
俺達の間を割くかのように、ずいっと割って入って来る。
唐突すぎて、二人してめちゃくちゃビックリしてしまった。
出た。出たぞ。
ワケわからん軽いノリの蓑島…!
誰も来んなよって念じていたのに…!
何が女死んでるだ。
おまえもモッテモテのイケメンで、毎日のように女寄ってくるだろうがよ。