マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様



「と、とりあえず!私は蓑島くんとは付き合わない!向こうが勝手に言ってるだけ!」



そう二人には説明して、その場は切り抜けた。

斗弥子の疑惑の視線と、彩里の羨望の眼差しは続いたままだったが。




いやあぁぁ…どうしよおぉぉ…。



授業中に、頭を抱える。

いろいろあって、頭がいっぱいだ。



瞳真と美優のことにも、ショックでまだ泣きたいのに。

加えて、蓑島くんの謎のオファー。




『好きなヤツのことを思っては泣いて…こんなに弱々しくて、儚いのに』


『…だからさ?弱っている今の星月には、隣にいる誰かが必要なんだってば』


『…別に悠介のこと好きじゃなくてもいいんだよ。付き合ってる『フリ』でもさ?』


『…悠介、どうしても星月を見てられないんだって?』




昨日の蓑島くんと横川さんのセリフが、頭の中をぐるぐる回ってる。



弱々しくて儚いから。

弱ってるからって、傍にいて癒さねばならないとか。

普通のクラスメイト相手に、なぜそこまで気遣うの?何でそんな風に思うの?



それに、付き合うフリでもいいって何。

それで、私のこの儚さ、解決するの?




…それに、蓑島くんといて癒されるのだろうか。



『そのデカいおっぱいが…』



癒されるどころか、セクハラオンパレードで、ストレスたまりそうなんですけど。



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