マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
ちっ。バレた。
背中向けたのにバレた。
いや、仕方ない。
このやり取り、かれこれもう三回以上繰り返している。
練習中にエロい気持ちになる方が悪いんだよ。
『おまえぇぇっ!俺は先輩だぞ!毎度言ってるけど毎度石を投げるヤツがあるかあぁ!』
『何のことすか。石なんて投げてませんけど何か』
『いやいやいや!今、おまえの方から石飛んできたと思うんだけど!』
『そんな気がしただけじゃないですか。俺は知りません』
『いやいやいや!あんた前科あるでしょ!俺に何の恨みあんの?!ねえ!ねえ!』
『何のことすか。知りません』
『いやいやいやいや!…水口ぃぃーっ!』
シラをきってきりまくる。
嘘も突き通せば誠になると信じてる。
俺の背後で『いやいやいや!』とガタガタ騒ぐうるせーヤローを、他の先輩が『まあまあ』と宥める。
『まあまあ御堂。大事な練習中にせづマネを見てエロい気持ちになったおまえが悪い』
『インターハイ終わったからってまだまだ試合あるんですよ?集中きらすなっていう水口からのメッセージだ?メッセージ』
『はぁ?俺、被害者…』