マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
『瞳真!何をおまえ、美優マネと二人でいるんだあぁぁっ!』
せっかく風呂に入ったというのに、汗がだらだらで何故か息をきらしている。
チャリ爆コギしてきたな。
『かくかくしかじかあるんだよ。おまえも今日から運命共同体メンバーだ』
『は?』
そして、かくかくしかじか話す。
この壊滅的アホ女が、早霧谷さんに泣かされた。
理由はとても壊滅的アホだから。
サッカー何人でやるかわかってないんだぞ?
ゲームでルールを教えてやろうと思ったら、そのゲームすらもまともに操作出来ない。アホ。
早霧谷さんの気持ちは痛いほどよくわかるわ。泣かすのはいけないけどな。
『…美優マネをバカにするな!一生懸命やってんだろ!サッカーは11人でやるって教えてやれ!』
やれやれ、このアホ女を庇うとは。おまえも壊滅的だな。暑苦しいし。
ちなみにバカにしてはいない。アホ呼ばわりしてるけどな。
まあ、待て。俺達にはこのアホ女をサッカーは11人でやる以外のルールを教えてやらねばならない。
プラス、マネ…いや、人間としての心得をも叩き込んでやる。
『人間としての心得?…瞳真、壮大なプラン立てたな?』
『これは、俺達や村河のためだけじゃねえよ』