マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
放課後の夕練。私達マネージャーの業務は慌ただしく始まる。
水分補給のジャグを作って、練習メニュー確認して道具を準備し、グランドのライン引き。
一分でも時間が惜しいため、なるべく選手には負担をかけないように、私達マネージャーが率先して分担して準備を行う。
練習開始直前の時間、私と美優は体育館傍の水呑場でジャグを作る。
お茶とスポドリと2つ。
予め作っておいた氷も中に入れると、相当な重さになる。
「…美優、大丈夫?」
「う、うん!大丈夫っ…」
美優は昨日格闘していた中サイズのジャグを一人で持っている。
…が、作りたてで重みが増しているからか、ジャグを持っている両手がぷるぷると震えていた。
そして、何とか歩いている感じ。
「持てそうになかったらそこに置いといていいよ?後で私持ってくから」
「だ、大丈夫っ!」
と、言いながらも、やはり重たかったのか、一度地に降ろしている。
そして、再び「ふんっ!」と言いながら、持ち上げていた。
ジャグひとつに格闘して、可愛いな。
しかし、それより大きなジャグを軽々と片手で持ち上げている私。
いったい何…。