マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
そして、運命共同体メンバーがいつの間にか増えていた。
俺と村河と同じクラスである純基と、敦斗や星月、蓑島と同じクラスの夏一。
『美優マネもだいぶ出来るようになったから、今度はオンラインでやろー!』
と、敦斗は村河にアプリをインストールさせ、純基と夏一を呼んだ。
そして、今。
部活帰りのイオンのフードコートで5人、全員がスマホとにらめっこをして、ゲームをしている状態。
ゲーム仲間?
異様な光景なのか、よくある光景なのか。
『おっ。美優マネなかなかやるな。課金すんなよ』
『おこづかい少ないもんー。課金できないー』
『って、夏一はウニイレじゃなくて広野行動やってんのか!やたら銃声ばかり聞こえると思ったら!』
『うぉっ。まずいまずいまずい…瞳真来い!今すぐ入って来い!』
『一区切りついたらな』
運命共同体からゲーマーと化してしまった俺達。
ゲームをやりながらも、談笑はする。
『…で、瞳真。蓑島にどう対抗すんだ?』
俺の隣の純基が画面から目を離さないまま、ふと呟く。
『………』
即答出来ず、少し間が開いてしまった。
『え?諦めんの?あんなに好き好きなのに。御堂さんにも投石を繰り返していたおまえが』