マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
その話題は、ため息が出る。
星月と蓑島。
二人のラブラブっぷりを、現在指をくわえて見ている状態だ。
『でも…星月が良いって付き合ってんだから、仕方ねえだろ』
蓑島が星月を本当に好きなのか、俺への嫌がらせかは知らんが。
星月が蓑島を受け入れたのは、紛れもない事実だ。
そこをとやかく言ってる場合じゃない。
…それに、蓑島といる時の星月は、笑顔で何だか楽しそうだ。
俺とは違って、蓑島は持ち前のトークで相手を楽しませることが出来る。
変にジェントルマンでフェミニストだし。
『…俺なんかといるより、蓑島といる方が楽しいだろうな。俺なんて、何の面白味もねえヤツだし』
その時点で、俺はもう負けてるのだ。
そんなことを考えると、少しばかりか弱音がポロッと出てしまう。
『えっ…』
顔を上げると、四人全員が不信な目で俺を見ている。
『瞳真が面白味がない?いやいやいやいや。おまえほど面白いヤツ、他にいないんだけど?』
『学校祭、執事喫茶なのに、その執事が仕事しないで受付の横でずっとお菓子食ってるとかレジェンドだぞ?』
『先輩の背後狙って投石し続ける後輩いる?面白い以外何あんの?』