マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様


『その怪しいじゃないよー!…星月と蓑島くん、あの二人本当に付き合ってんのかな?って思う!』


自信ありげに力説する村河に、夏一は『ほぉー。その心は?』と、興味あるようだ。


『何て言うか…あの二人、初々しさとか、甘酸っぱさが無いというか…付き合い始めの情熱がないの!情熱が!』

『………』


わかりづらっ。


『情熱、初々しさねー?確かに。教室でも甘酸っぱい恋人っつーよかは、ベテラン夫婦漫才みたいな感じだもんな?』

『俺もそう思う。なんかあの二人、付き合ってる感出てないんだよな?…だから瞳真!まだ諦めるのは早いぞ!』

どさくさ紛れに、敦斗に熱い一言を投げ掛けられる。

敦斗が言うと、スポ根ちっくだ。

『っつーか、伊野・村河ペアはいつ交際会見するんだ?』

『その言い方、スケートのペアみてえだな。そうだ。いつまでこそこそ付き合ってんだ』

『そ、それは私がもっとマネの仕事出来るようになってから…今のままじゃ、男目当てかって紫苑先輩に怒られて、敦斗くんに迷惑かかっちゃう…』

『俺は別に大丈夫だけど…』

『そうだそうだ。瞳真からの小姑みたいなネチネチ指摘の毎日で、大体動き良くなってきたろ。気が利くようにもなったし』

『まだまだだよー!』


ネチネチとはなんだ。




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