マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
*蓑島くん、本当にありがとうって言わせて

俺は幸せ祈ってる

***









「せづ、洗濯終わり?」

「あ…はい!終わりました!」



洗濯も物干しも終えて部室に戻ると、先輩の望絵マネが残っていて事務仕事をしていた。

「仕事まだあったんですか?」

「うん。明日からテスト期間だから、一週間部活無しでしょ?早めに済ませておこうと思って」

「手伝いますか?」

「いーよいーよ。まだ二年生自主練残ってるから私がやっとくよ」

「え…で、でも!先輩残して帰るワケには…」

「もう、いーのっ!いつもはせづが最後まで残ってるんだから!今日一日ぐらい早く帰りなよ?」

「は、はい…すみません」

結局、帰るハメとなってしまった。



(はぁ…)



帰りたくない…なんて。

願望が行動に現れてる…。




どうしよう…。



カバンを持ったまま、立ち尽くしてしまった。



…でも、もう、わかってるんだ。

何をしなくちゃいけないのか。

何が一番、大切なのか。



ここまで来たら、腹を括れ。

もう、行動に移すしか…ない。




もう、逃げてはいけない。



手にしていたカバンの紐をぐっと握ってしまう。

大きく深呼吸をして。



(…よし)



再び、足を前に進めた。




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