マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
もう少し、昔の話をしたいなとは思うけど。
私には、聞かなければならないことがある。
この質問は…核心。
蓑島くんがどんな反応をするか、恐いけど…聞く。
「…あのね、蓑島くん」
蓑島くんは黙ってこっちを見ている。
真顔だけど、何だか恐くない。
まるで、何を言われるかわかってるかのように。
「蓑島くん、瞳真と美優が付き合ってないってこと、知ってた…んだよね?」
ずっと、疑問に思っていたこと。
ようやく、口に出来た。
「………」
私に疑問を突き付けられた蓑島くんは、無言で表情を崩さない。
それも恐い…。
何も言わないってことは…否定しないってことは、その通り…なの?
「蓑島くん…知ってたの?」
「………」
もう一回問い掛けると。
蓑島くんは…静かに頷いた。
「…うん、知ってたよ」
その一言で、目の前が真っ暗になる。
知ってたんだ…。
(何で…)
目の前が真っ暗になる…のと、同時に。
その心の内を知りたいとすぐに思ってしまう。
「何で?」
「星月…」
「…何で、教えてくれなかったの?」