マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
「何でダメなんだよー」
「………」
ブーブーと口を尖らせて文句を言われても。
私には、そっちの話を阻止しなきゃいけない理由がある。
「…何で?」
「何でもないっ!」
蓑島くんの問いに、逆ギレしてしまった。
…と、いうのも。
私と瞳真。
あの日、お互い好きだって気持ちが伝わって。
キスしてハグして、一緒にいようって。
そうなったはいいのだけれども…。
あれから、一週間。
付き合うだとかの話…何一つ出てこない。
俺と付き合ってください。
俺の彼女になってください。
そんなセリフを…言ってもらえてないのだ。
あの日から、今日まで。
話す回数も増えたし…何度か一緒に帰った。
…でも、そんな話は一切なく。
テレビのバラエティーや、サッカーの話ばかりしてる。
告って、キスをしてまでだよ?
なのに、その一言、儀式がないばかりに。
私的には何ら中途半端な状態になっているのである。