王子様とブーランジェール



そして、スカートから丸出しの足!

足が…太ももがめっちゃムキムキだ!

脛毛を隠すように、二人ともピンクのハイソックスを履いてるが…ふくらはぎの筋肉、透けてるわ!

理人に関してはこっちもムキムキだ。



そして、極めつけは。

二人とも、胸に詰め物をしている。

二人して、不自然に胸デカっ。

巨乳ですか?!



ヤバい。何これ。

笑えるんだけど。

ヘタなバラエティーより、笑えるんですけど!



「ぶはははは!何なのよこれ!…これ!」

笑いのあまり、理人の作り物の胸を触って握ってしまう。

「ああんっ!やめて痴漢!」と、ふざけ返してきやがった。

なりきってるわ…!

そんでもって、スマホのカメラのシャッター切りまくり。

いろんな角度から撮ってやった。

理人も調子に乗って、いろんなポーズをとっている。


「…変態!変態!この変態!」

「いやんもうっ!変態変態言いながらシャッターきる夏輝も変態よ!」

「夏輝、エロカメラマンみたいだな」



バカヤロー!咲哉!

エロカメラマンだろうが、何だろうが。

こんなチャンスは滅多にない。

理人のおもしろ画像をゲットできるんだ。

エロカメラマンにでも、痴漢にでも何にでもなってやる!

ヤバいぞこれ。今後何かとこのネタを引っ張ってやる。

だいたいいつも、やられてる感あるからな。

写真保存しまくって、ここぞとばかりに引っ張ってやる!

「やっだー!トイレの盗撮魔よー!ケイサツ呼んでー!トイレに入ってこないでくださぁーい!超マニアック!」

「何ぶりっ子してんだよおまえわ!…女子は男子トイレに入らないでくださぁーい!」

ヤバい。口調移ったぞ。

理人が女装に対して嫌がっている感がないのが、唯一の心残りだ。



「ダンナも一緒にやるべきだった?すげえ盛り上がってんね」

「…バカヤロー!俺がやらないからいいんだよ!こんなのやってみろ?この先ずっと理人にこのネタ持ち出されるなんてやってられっか!」

「あ、そういうことね…」




散々笑い倒し、笑い転げまくって、腹筋崩壊しまくってみんなでトイレから出る。

トイレの前では、すでに着替えを終えた女子たちが何人か待っていた。

女子たちは、トイレの隣のLL教室で着替えていたらしい。

「慎吾、準備終わったー?」

「あんた達、何大爆笑してたの…」

そこには、チアガール姿の柳川が立っていて、呆れた顔でこっちを見ていた。



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