ご主人様の溺愛注意報!?
間違いない。たしか、名前は…



「聖南ー!おまたせ!帰ろう?」




“ セナ ”




そうだ。あの子はやっぱり…




「春翔?どうした?」



「…ごめん、俺先帰る」




俺は友達を置いて急いで近くで待っていた車に乗った。




「柳沢さん!!」




「おぉ、坊ちゃん…どうなさいました?そんなに慌てて」




「セナちゃんって子、覚えてるか?」




「…おやおや、どうして急に。まあこの話は帰ってからに致しましょう。」




車で帰って、そこから家中みんなに聖南ちゃんのことを聞いて回った。




ずっと記憶の片隅にいた女の子。



何度も夢に出てきた。



あの事故の日のことは覚えていた。




けど他の思い出や名前…あの子につながる肝心なことだけ思い出せなくて。


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