ご主人様の溺愛注意報!?
急いでドアノブに手をかけたけど、抑えられて扉は開かなかった。





ドクドクと心臓が鳴り響く。





春翔とドアに挟まれてるこの状態じゃ春翔に聞こえてしまいそうなくらい。





「あの」



「ねぇ」





ビクッ



「こっち向いてよ、聖南ちゃん」




「やだ」




「拒否権なし」





グイッと春翔に肩を引かれ、ドアに背中を預ける状態に。





「ははっ、壁ドンってやつ、初めてした」





私とは正反対で春翔はいつも通り余裕そうな笑みを浮かべていた。





春翔に壁ドンなんて、世の中の女の子が喉から手が出るほどやってほしいシチュエーションだろうに、今の私は1ミリもそんなこと気にしてられなかった。


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