ご主人様の溺愛注意報！？

私は怪我した手首の包帯をそっと撫でた。




「モデルさんに傷は付けられないでしょ？ファンのみんなが悲しむよ」




私、丈夫だから！と笑って見せた。




「…本当に馬鹿なんだね、春翔も言ってたけど。」




「え」




春翔も言ってたですって？


さすがに聞き捨てならないぞ？




「ここに来る前、春翔とちゃんと話してきたの。」




茉希ちゃんはメイドさんが持ってきてくれた紅茶を1口飲んで言った。




「惚気られたよ、あんたのこと。

いつからあんなアホズラでデレデレニヤけるようになっちゃったんだか。」




何言ったの春翔ったら…！




「…でも、あんな幸せそうな顔は私じゃさせられない。」




茉希ちゃんは天井を見上げてそう言った。