ご主人様の溺愛注意報!?
「聖南ちゃーん、帰ろう?」




「ねぇ春翔、私が朝言ったこと聞いてた!?」




「うん?なんの事?」




こいつは…!!!




── 事の発端は朝。


久しぶりに登校が許されて私はウキウキだった。




足はまだ完治はしてないけど、松葉杖を使えばなんとか歩けるから。




…でも結局歩いていくことは許されず、春翔と同じ車で行くことになって。




「ねぇ、やっぱり私途中から歩いていく」




「絶対だめ。門まで降ろさない。それに教室まで送るから」




「無理無理無理無理!!!大騒動になるって!!!もっと自分の立場わかってよ!!!」




学校の王子様が女の子とふたりで登校しようもんなら何人の女の子が血を吐いて倒れることか。




春翔は本人が思ってるより影響力のある人間なんだから。




「聖南ちゃんこそ、分からない?怪我してる彼女のこと方っておけるわけないでしょ?」




「カノ…!!」




運転手さんに聞こえてたらどうするよ!!?


第一、春翔と同じ車から出てきて教室まで送ってもらうなんて、私の命が危ないわ…!




考えるだけで頭痛くなってきた。




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