ご主人様の溺愛注意報!?
「聖南」




「春翔…今までありが…っ」




ありがとう、そう言い切る前に私は春翔の手で口を塞がれた。





「やめてよ、そんな一生の別れみたいなセリフ」




春翔は眉根を寄せて寂しそうに笑う。


…そんな顔、しないでよ。




「片道1時間で会える距離だし、いつでも会いに来るよ?」




「でも毎日は会えないじゃん?」



「月1くらいは…」


「少ない」




春翔は私の頬を両手でむにっと引っ張った。




確かに今に比べたら少ないかもしれない。でも…


「ダメだよ、これは私が春翔に釣り合う女になるための修行なんだから!」




私は春翔に向けて思い切り笑って見せた。




< 253 / 262 >

この作品をシェア

pagetop