ご主人様の溺愛注意報!?
オロオロしてたスタッフさん達は真剣な表情に変わり、おじさんは私の肩をポンッと叩いた。




緊張するけど、やってみたい。




月城家に来てから今のところなんにもできてないもん。




いつも良くしてくれてる社長や麗華さんが困る姿を見るのは嫌だし、私だって役に立ちたい。




メイドとしてはまだまだ使い物にならないけど、これなら...




「お前...」




「湊くん、ごめんなさい!!でもやっぱり、私やりたい。月城家のパーティーのためなら、協力したい」




そう言うと湊くんは意外そうな顔をした。




なんでここまで月城家に情がうつっちゃってるんだろう。



いつも春翔には散々な目にあわされてるんだけどね。



「...ったく、めんどくせえ女だな。ついてこい、さすがにその格好で表舞台には立たせらんねぇ」




「た、たしかに...」




ピアニストが登場する場面でメイドが現れたらそれこそ会場パニックだろう。




でもあとは私服しか持ってないし...




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