先生。
時に人は選択を間違える。
誰かのためを思ってたはずが、逆に傷つける事になってしまう事だってある。
私は…いつから間違っていたのかな。
「私ね、あんたを試したの」
「は…?」
「先生には、私の昔の学校での事を全て話して、あんたにも同じようにするって言った。それが嫌なら少し距離を置いてって」
先生が距離を置いた理由は…進路のことじゃないの…?
「そしたら、あんたどうした?進路の事で悩むフリして他の男と遊んでたよね?」
初めて聞いた、ミラちゃんの怒りを含んだ声。
その声がシンと静まる廊下に響いた。
「私、何でも知ってるよ。あんたが譲先生と付き合ってることなんてすぐにわかった。それに…」
「あんたがやってきたことも…全部、ね」