先生。


「…優しいね」





玲太のせいにしちゃえば楽かもしれない。


でも、あの時私も玲太にときめいたのは事実。



私の話を最後まで聞いてくれて、心を軽くしてくれて、心が揺れなかったって言えば嘘になる。


それくらい玲太は優しくて、魅力的だった。



ミラちゃんにフラフラするなって言われて当然。


先生だけ見てる?ってあの時の私に質問したら、きっと即答出来なかった。





「川崎、頭上げろ。誰のせいでもねーんだから」





隣に立っている司は、玲太の背中を叩いて肩を引いた。





「二流の人間は、間違えて成長すんだよ」


「うっせ…」





司…


やっぱりあんたの存在は大きいよ…

< 357 / 399 >

この作品をシェア

pagetop