星の向こうできみを待っている。


「そういえばさ…」


何かを思い出したかのようにつぶやく颯斗。角度のついたベッドに寄り掛かるあたしと、ベッドの隣に置かれた丸い椅子に座る彼。目なんて、簡単に合わせられた。



「希愛の母親ってどんな人?」


「なんで?」


…思わず訊いちゃった。

別に変な意味じゃない。

ただ、なんとなく気になっただけ。


「いや、いつも病室来てるけど、会ったことないなぁって」


やっぱり、気になっちゃうよね。
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