星の向こうできみを待っている。
『おかあさんにあいたい!おかあさんは、のあのこときらいなの!?』
毎日のように言った。
『お母さんは希愛のことが大好きなんだ。けどな、もう会えないんだよ』
毎日のように聞いた、お父さんの言葉。
『母さんは、星になって希愛を見守ってるからな』
泣きそうな顔で言われた、お兄ちゃんの言葉。
『のあちゃんはママがいないから、いっしょにあそんであげない!』
限られた遊びの中でも、ブロック遊びと人形遊びは仲間外れ。
いつも1人で、絵を描くことしかできなかった。
『希愛ちゃんまた手術するんですって…』
『小さいのに可哀そうね…』
たまに聞こえる、先生同士の会話。
その頃になると“手術”も“可哀そう”の意味も分かるようになった。