星の向こうできみを待っている。
『子どもって、あたしたち親の希望なんだよ。望夢には希望の“望”をつけたから、この子には“希”をつけるの!何がいいかな~』
明るい声。
眩しいほどの笑顔。
お母さん、あたしができた時、こんなにも喜んでいたんだ…。
『今日ね、検査に行って来たら性別が分かりました!なんと女の子でした~!可愛いお弁当作って、毎日髪結ってあげるの。大きくなったら、一緒に買い物する!楽しみだなぁ』
画面に写るお母さんは、どれもきらきらしていて、幸せいっぱいって感じがした。
『へーちゃん…。今日ね…』
だけど、後半に差し掛かったころ、お母さんの表情が一気に変わった。
あの眩しかった笑顔が嘘のよう。
涙で、顔はぐちゃぐちゃで。
優しい言葉をかけるお父さんの声が途切れ途切れに入っていた。
『この子、心臓に異常があるかもしれないって言われた…。詳しいことは、もっと大きな病院じゃないと分からないって…』
お母さんの涙の理由。
あたしの病気が分かった頃。
あたしが、お母さんの笑顔を奪った…?