星の向こうできみを待っている。


『名前、“希愛”がいいな…。病気だからこそ、たくさんの希望をもって、たくさん愛されるの。強く生きて、幸せいっぱいの毎日を過ごすの。…どうかな?』


お母さんの、泣いた後の照れ笑い。


ずっと疑問だった。

“のあ”って名前、普通なら“乃愛”ってするはずなのに。

なんで希望の愛にしたのか。

だけど、今、その理由がやっと分かった。

お母さんはあたしに生きて欲しかったんだ。

病気だとしても。

…ううん、病気だからこそ。

生きて、たくさんの希望をもって。

幸せな毎日を過ごして欲しかったんだ。
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