星の向こうできみを待っている。
「俺特性、希愛専用綿菓子。あの屋台、知ってるやつしかいないからちょっと借りた。一口用だからショボいけど」
あたしのためにつくってくれた、綿菓子。
…小さくてかわいい。
「…ありがとう」
パクって口の中に入れると、一瞬で消えちゃった。
まるで、雪みたいに。
それなのに、甘さは残ったまま。
…不思議な感じ。
「どうですか、初めての綿菓子は」
「とても甘かった…です」
「だろうな、砂糖だし」
「でも、すごくおいしかった」
一口しか食べていないのに、まだ、甘さが残ってる。