星の向こうできみを待っている。



「…ふぇっ」


突然漏れる嗚咽。

その直後、大粒の涙が溢れた。

拭うことさえ出来ず、髪の間を通る涙が気持ち悪い。



「希愛?」



いつ死ぬとか。

いつまで生きなきゃいけないとか。

毎日のように考えてきたことなのに。

忘れた日なんて一度も無かったのに。



「あたし、自分が病気だってこと忘れてた。だから、発作が起こった時、怖かった…」


苦しくて、このまま死んだらどうしようって。

二度と目が覚めなかったらどうしようって。


不安と恐怖に押しつぶされそうになった。
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