星の向こうできみを待っている。


「あのなぁ…」


颯斗の呆れ顔。

だけど、そのあとすぐに笑った。




「今日はどこに連れて行ってくれるの?」


「プラネタリウム」


颯斗の返事に、あたしの顔は、ぱぁっと明るくなった。



「星すき!」


楽しみだなぁ…。

それに、颯斗と星見るの、すごい久しぶり。



ふと、目線を下におろすと、颯斗の左手に目がいった。



「颯斗…。手、繋いでもいい?」


思わず、そんなことを訊いたら


「どーぞ」


って、差し出してくれたから、ぎゅって握った。
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