星の向こうできみを待っている。
しかも、こんな街頭の下で。
颯斗って雰囲気、大事にする方だったらどうしよう…。
俯き、しょんぼりしていると、突然チョップされた。
「『あたしなんか』じゃねぇよ。言っとくけど、希愛は俺の中で一番だから。もっと自信持て」
「あたしの中でも颯斗が一番だよ!誰よりも大好きだもん!」
反射的に返したせいで、言った後に自分が何を言ったのか理解した。
とたんに体の中を、一気に駆け上がるように熱くなった。
「希愛ってたまにすげーこと言うよな」
うっ…。
何でそこ突っ込むのさ。
「これからは気を付ける」
ちゃんと考えて発言しよ。
そう決心したのに…。
「いいよ、そのままで。その方が希愛の思ってること全部聞けて得した気分」
颯斗の言葉は、そんなあたしの気持ちを一瞬で消し去った。
いつだってそう。
颯斗は何気ない言葉であたしの気持ちを簡単に変えてしまう。