星の向こうできみを待っている。

「こっちに来なさい」


左腕を掴まれると、そのまま家の中まで引っ張られた。


「いたい…っ、離して!」


リビングまで引っ張られると、お父さんの手を振り払った。

掴まれていた腕がじんじん痛む。


「なんなの?」


低く怒りを込めた声でお父さんを睨みつける。

なんであんなことしたの?

あんな態度、颯斗に失礼だよ。


「そこに座りなさい。話がある」


光のない怒りに満ちた瞳。

何でそんなに怒られないといけないの?

あたし、何か悪いことでもした?

あたしがお父さんを怒る理由があっても、怒られる理由はないはずだよ?
< 183 / 397 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop