星の向こうできみを待っている。
「お前は普通の体じゃないんだぞ?」
「そうだよ」
あたしの体は普通じゃない。
誰かに言われなくても、自分が一番よく分かってる。
「あたしは、お父さんの言うように普通の体じゃない。みんなと同じように過ごせないし、迷惑だってかける。ドナーが見つからないと生きられない。だけど、病気だと誰かを好きになっちゃいけないの?好きな人の傍にいたいって思っちゃいけないの?」
お父さんのいう普通って何?
健康で何不自由なく過ごせる人を普通だというなら、あたしは普通じゃなくていい。
颯斗は病気のあたしを選んでくれた。
受け入れてくれた。
長くない命だとしても、傍にいてくれるって言ってくれた。