星の向こうできみを待っている。

「お前は普通の体じゃないんだぞ?」


「そうだよ」


あたしの体は普通じゃない。

誰かに言われなくても、自分が一番よく分かってる。


「あたしは、お父さんの言うように普通の体じゃない。みんなと同じように過ごせないし、迷惑だってかける。ドナーが見つからないと生きられない。だけど、病気だと誰かを好きになっちゃいけないの?好きな人の傍にいたいって思っちゃいけないの?」


お父さんのいう普通って何?

健康で何不自由なく過ごせる人を普通だというなら、あたしは普通じゃなくていい。

颯斗は病気のあたしを選んでくれた。

受け入れてくれた。

長くない命だとしても、傍にいてくれるって言ってくれた。
< 187 / 397 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop