星の向こうできみを待っている。

だけど、現実は残酷で。

お父さんにあれだけ反対されて、たとえ颯斗と一緒にいれたとしても心から幸せだなんて思える自信ない。

隣に颯斗がいてくれても、心から笑えない。


「もう、分かんないや…」


どうすることが正しいのか。

あたしの意思を貫き通していいのか。


「確かに、好きな人と一緒にいることが幸せだって父さんは知ってる。けどさ、大切な人を失う辛さも知ってるはずだろ?」


…失うことの辛さ。

だけど、あたしが死ぬことを颯斗は知ってる。

ずっと一緒にはいられない。

いつかはお別れしなきゃいけない。

そんなこと、2人とも知ってる。

ただ、覚悟ができているかって言われたらそうじゃないだけ。
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