星の向こうできみを待っている。
トーク画面を開き受話器ボタンをタップすると、通話画面に切り替わった。
3コールくらいすると、『希愛?』と画面の向こうから颯斗の声が聞こえた。
「さっきはごめんね…。メッセージ今みたよ」
涙をこぼしながら、漏れそうになる嗚咽も我慢して、泣いていることがバレないよう明るく振舞った。
だけど、颯斗の前じゃ、そんな強がり意味なかった。
だって、颯斗は…
『大丈夫、じゃねぇな…。涙、拭ってやれなくてごめん』
画面越しでも、あたしが泣いていることに簡単に気づいてしまうんだから。