星の向こうできみを待っている。
『俺さ、今まで恋とか恋愛とかよく分かんなかった。周りのヤツらは『彼女ほし~』とか『恋して~』って、毎日のように言ってるのに、なぜか理解できなかった。
だけど、希愛のこと好きになって恋って勝手にするもんだって思った。しようと思ってするもんじゃねぇんだよ。今の俺にとって、希愛は一番の存在で希愛しか見えてない。だから、他の恋なんていらない。
これから先、恋ができないなら、それは希愛しか見えてない証拠だろ。それに、俺たちは“今”を生きてんだ。未来がどうなるかなんて誰にも分かんねぇこと心配すんな』
…やっぱり、間違っているのはお父さんの方だよ。
こんなにもあたしのことを想ってくれている。
病気だからとか未来がないとかが理由で離れていかない。
お兄ちゃんが心配していたことも一切気にしてない。