星の向こうできみを待っている。
「昔の君はいつも死ぬことばかり考えていた。だけど、彼と出逢って生きようと必死にあがくようになった。今も昔も彼がいないことに変わりない。だけど、君は違う。確実に変わった」
「確かにあたしは颯斗に出逢って変わった。ただ、颯斗を失ったあたしは、昔のあたし。死ぬことしか考えてこなかったあたしだよ」
長い時間をかけて、前に進んだ。
生きようと必死にあがいた。
颯斗と、大切な未来を歩みたかったから。
颯斗がいれば、どれだけ辛くても最後は笑っていられた。
だけど、颯斗はもういない。
あたしの隣にはいない。
今もこれからも。
ずっと…。
「こんな簡単に戻っちゃうんだね」
「今は辛いかもしれない。だけど、信じて待っていれば、きっとまた颯斗くんは戻って来てくれる」
今までに見たことがないくらい、真剣な眼差し。
…ずっと大嫌いだった。
こんな先生、大嫌いなはずなのに…。