星の向こうできみを待っている。

「希愛ちゃん少し休みましょ?」


「嫌!」


生きたくても生きられない人がいる。


どれだけ泣いても、

どれだけ弱音を吐いても、

ここに入院している子はみんな病気と闘っている。


自分の未来のために…。



だからあたしも闘う。

どれだけ泣いても弱音は吐かない。

たとえ、颯斗と会う前にこの命が消えたとしても…。

あたしは、最後まであがき続ける。





「ん~っ!気持ちいい」


中庭のベンチに腰掛け、体をのばす。

寒かった冬も終わり、4月の昼間は日も出ていて気持ちよかった。

最近は外に出ることがなかったから、リフレッシュするのに最適。

上を見上げると、どこまでも続く青い空が視界いっぱいに広がる。

昔は大嫌いだったこの空も今では好きになれた。

こうやって、晴れ渡った空を見ていると、明日への希望が持てそう。
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