星の向こうできみを待っている。

「あたし…大切な人とサヨナラしたんです。それでもまだ、忘れられなくて…。こんなあたしでも、永遠の愛を誓うことができると思いますか?」


「忘れる必要なんてないわ。今は、たくさん寄り道をして、すれ違えばいいのよ。すれ違った分、その人がどれほど大切な人か、あなたにとってかけがえのない存在だったかってことに気づくわ」


「でも…彼はもうあたしのこと、なんとも想っていないかもしれないんです…っ!ただ、あたしだけが彼のことを想っているだけで…」


「それでもいいじゃない。あなたの心の中にある想いは本物でしょ?たとえ、彼の心に無かったとしてもあなたの心の中にはある。あなたが想い続ければ、きっと届くはずよ」



颯斗以外の言葉でこんなにも楽になるなんて。

今なら、もっと前に進める気がする。

颯斗と話したい。

きちんと話し合いたい。

本当に別れないといけないなら、きちんとした理由が欲しい。

このまま待っているだけなんて嫌だよ。
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