星の向こうできみを待っている。
あれからしばらく経ち、体調もたいぶ回復した。
来週には大部屋に戻れるみたい。
前は、先生と看護師さんしか入ることのなかった病室も、最近は颯斗が来てくれるようになった。
学校の話とか、友達のこととか、いろいろ話してくれるの。
―コンコン
今日もノックの音が静かな病室に響く。
「どーぞ」
「元気そうだな」
病室に入ってきたのはやっぱり颯斗。
「今日も来てくれた」
うれしくて、頬が緩む。
「個室ってすることなくて暇じゃね?」
「うん、暇」
「だよな」
目元をくしゃっとさせ笑いながら返事をすると、ベッドの隣に置かれた丸い椅子に座り、じっとあたしを見つめてくる。