星の向こうできみを待っている。

「話それちゃったけど、颯斗なら家にいると思う。けど、停学中だから会うのはまずいかな。俺らも、連絡とれねぇし」


「大丈夫だよ、また、会いに行ってみるから…。ありがとう…」


彼らに背を向け歩き出した途端、大粒の涙が頬を伝い道路に落ちた。

信じてよかった。

諦めなくてよかった。


あたしの心の中に颯斗がいるように、颯斗の心の中にもまだあたしがいる。

そのことが分かっただけで、たまらなく嬉しくなった。
< 273 / 397 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop