星の向こうできみを待っている。

「お兄ちゃんからも聞いた。お父さんに別れるようにお願いされたんでしょ?なんで、言ってくれなかったの?」


颯斗の顔を見た瞬間、いろんな想いでいっぱいになった。あたし、颯斗に訊きたいことたくさんあるんだよ。


「言うなってお願いしといたのに…。それに、何で会いに来てんだよ…。これじゃ、別れた意味ねぇじゃん」


颯斗は、声を震わせながら、あたしの涙を拭った。

でも、こんなの意味ないんだよ…。

どれだけ拭ってくれても、止められないんだもん…。


「俺、今これでも停学中だからバレたらまずい。場所かえて話すか。歩ける?」


颯斗の言葉に何度も頷いた。

話ができるならどこでもいい。



自然と繋がれた右手。

颯斗の手は、すごく温かかった。
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